P-51 ムスタング? マスタング? |
2005年07月09日 |
P-51は、ノースアメリカン社によって製造され第二次世界大戦中期より運用が開始され、第二次世界大戦における最優秀機と評価されることが多い傑作戦闘機です。
ノースアメリカン社側が「カーチスP-40をライセンス生産できないか?」という要望に対して、「同じエンジンで、もっといい航空機を、より短い製作期間で初飛行させることができる」と答えたことに始まり、P-38、P-39、P-40等と同じ液冷エンジンのアリソンV-1710(1100馬力、対戦中、実戦に使われたのアメリカ製レシプロ航空機用エンジンで唯一の液冷式)を用いて、層流翼型、空気抵抗の小さいラジエターの配置等を採用し開発が始められました。
しかし、初期のアリソンV-1710エンジン搭載のMk.IAやA-36は、低高度での性能は高いものの、高高度での性能が他のヨーロッパ機に及ばず、主に地上攻撃の任務に使われました。
性能が大きく向上したのは、ロールスロイス社の「マリーン」エンジンをライセンス生産したパッカード社V-1650(1,695馬力)を積んだP-51B・P-51C(カリフォルニア州イングルウッドで作られた機体はB、テキサス州 ダラスで作られた機体はCと区別された)になってからで、当時のいかなる戦闘機よりも速い最大速度 708Km/hを出すことができました。
P-51Dは、B・C型の問題点であった後方視界の不良を、水滴の形をした「バブルキャノピー」にすることで改善し、12.7mm機関銃を新たに2丁加えて(計6丁)火力が強化されたP-51の決定版モデルで、RAF向けのP-51K(ほとんど同じもの)と合わせてシリーズ中一番多い7,956機が製造されました。最大速度 703km/h、増槽使用時には航続距離 3,700Km 以上に達しました。
最終生産型のP-51Hは、新型エンジンV-1656-9(2,000馬力)を積んで出力の増加、数百ポンドの機体軽量化・・ラジエター形状の改善をすることで、最高速度784km/h (高度7,600 m)を出すことができました。速度800 km/h位がレシプロ機の性能の限界だと言われていることから、おそらく世界一速いレシプロ戦闘機の一つだと思います。
大馬力のエンジンで力ずくで引っ張るといった感じではなく、空力的に洗練された形状により、その高速性能が発揮された戦闘機だと思います。バブル型のキャノピー、エアインティーク、垂直尾翼のフィン等のデザインに現在のF-16戦闘機に通じるものを感じるのは、私だけでしょうか?
投稿者 ikken : 2005年07月09日 15:04